昨年12月に大好評を博した松本俊明さんのピアノライブ、その待望の第2回目が7月9日行われました。もうご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、松本さんはMISIAのEverythingを作曲された作曲家でピアニストでいらっしゃいます。あの楽しく美しかったライブから半年、スタッフ一同首を長くしてお待ちしておりました。今回も前回同様、トークとピアノ演奏というスタイルでのコンサートライブで、トークと演奏、その双方が相まって極上のエンターテイメントとなっていました。

 演奏は全て松本さんの楽曲で構成されていました。その曲調は実に様々で、バラエティの豊かさに驚かされました。明るく澄みきった「光あるもの」、悲しくも力強いタンゴ「エレファン」。「Everything」は皆さんもよくご存じのスケールの大きな名曲。そして「月の庭」は中国で大ヒットし(中国でのタイトルは「白月光」)、なんと中国の方々に昔の中国人が書いた伝説の曲と信じられている(‼︎)そうです。このように実に多様な松本さんの楽曲ですが、その全ての根底に、優しさと強さ、せつなさと光溢れる明るさ、清潔感が感じられます。そしてどの曲にも物語がありファンタジックなバラードなのだと気付かされます。私は松本さんの曲を聴くと心が癒され、浄化され、清々しい気持ちになります。書籍だと読後感と言いますが、音楽だと聴後感(?)となるのでしょうか。それがとても爽やかで良いのです。

 今回は和バラの花束もご用意くださり、ご来場の方々にはプレゼントとして一本ずつお持ち帰りいただきました。和バラというのは人の手が加えられていないそうで、素朴で可憐なお花ですが、どこか野生的な強さを秘めています。この和バラをモチーフに作られた「WABARA〜紡ぐ手」という曲はまさにそんな情趣をたたえた素敵な曲です。美しい和バラを眺めつつ、作曲家自身による素晴らしい演奏を聴かせていただける…。なんて優雅で贅沢な時間だったことでしょう!

 松本さんのトークの中で「音楽は空気伝導で気持ちが伝わる」という素敵なお話があり、今回それは大いに実感できました。サロンという小さな空間なので、感動の気持ちが双方向に伝わり、聴衆のみならず演奏者も目頭が熱くなる場面が多々あったようにお見受けしました。松本さんはリスナーと直接会う場、出会いをとても大切にされています。これからも空気伝導で一人でも多くの人をふんわり癒やしていただけると嬉しいです。ありがとうございました。

追記:大いに感動し、大いに癒され、心潤った私。いつもの心カッサカサ状態に戻ってしまう前にまた来ていただける事を切望しております。

和バラの花束
松本俊明トーク&ライブより